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ギブアップ: Software Engineering at Google

途中まで読んだ『Software Engineer at Google』をギブアップしました。この本は去年の内に半分くらいまで読み、その後で放ったらかしにしていたものです。何章か感想を書いたりもしました。

第三章を読んだ後、気になる章をピックアップして読むスタイルに変えて、最終的に興味を失った、という感じです。

"at Google"

もともとは『Software Engineering at Google』というタイトルの "at Google" という言葉が発する魅力に惹かれて読み始めました。Google といえばエンジニアリングの会社であり、そこで培われている技術には特別なものがあるのでは、と思っていました。

ところが、最近は Google に対するリスペクトを強く持てなくなりました。特に 2023 年の Google は、外部の者としては「ダサい」とすら感じました。Google 社員の 6% に相当する 12,000 人がレイオフされ、一方で CEO の Sundar Pichai 氏は $226M の報酬を受け取ったと報じられています。これは Apple の Tim Cook 氏が自身の役員報酬を減らしつつ、レイオフを行わなかったこととの対比で、さらにダサさが際立ちました。

Google 製のプロダクトも、近年は魅力に欠けます。ChatGPT の後追いで登場した Bard からは ChatGPT ほどの賢さを感じられません。Google 検索にはノイズが増え続けています。Google Home は簡単な会話すらままなりません。Gmail へのスパムも増え続けています。AWS の後を追っていたはずの GCP は Azure ほど伸びていません

"at Google" が魅力的でないのに、なぜ『Software Engineering at Google』を読み続けるのか...。そういう気持ちになり、読み進める気持ちをなくしてしまいました。

ところで昨年末には Spotify が 17% の従業員をレイオフするというニュースも飛び込んできました。こうなると、過去に読んだ『ユニコーン企業の秘密』のありがたみも目減りします。

企業ブランドは水物であり、コンテンツがそれに依存するようでは歴史の重みに耐えかねるな、と感じました。